2019年10月10日(木)~2020年1月7日(火)

世界的名ヴァイオリニスト・指揮者として活躍したシモン・ゴールドベルク(1909-1993)は、バウハウスの理念に影響を受けたと語っています。「ゴールドベルクとバウハウス」展は、コレクションを通してこの音楽家とバウハウスの繋がりに光を当てています。第二次世界大戦後、アメリカに渡ったゴールドベルクは、ロッキー山脈に位置するアスペンで開催されるアスペン音楽祭に招かれ、アスペン人文科学研究所に関わったバウハウス出身のヘルベルト・バイヤーとも交流を持ちました。本展では、富山県美術館所蔵作品および東京藝術大学音楽学部音楽総合研究センターゴールドベルク文庫の資料から、ゴールドベルク旧蔵のバウハウス出身作家による作品をはじめ、芸術家との親交をしのばせる品や、アスペン音楽祭に関連する資料が紹介されます。

ヴァイマールで1923年に行われたバウハウス週間で開催されたコンサートでは、ヒンデミット、ストラヴィンスキー、シェーンベルクなど当時の現代音楽の最前線で活躍していた音楽家たちの楽曲が演奏されました。また、ジャズバンド、バウハウス・カペレを結成する学生たちが現れ、学内外で演奏して喝采を浴びるなど音楽とも深い繋がりがあります。マイスターの一人でゴールドベルクがその作品《遥か北の町》を所蔵していたパウル・クレーは音楽一家に育ち、自らがバイオリンの名手でした。ゴールドベルクは、戦前、ヒンデミット(ヴィオラ)とのデュオでレコード収録も行っています。こうした交流からも、ゴールドベルクとバウハウスを繋ぐ糸が見えてくるかもしれません。

詳しくは、展覧会の公式ページをご覧ください。シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクション「ゴールドベルクとバウハウス」 展示作品リストもご覧いただけます。

展覧会概要

展覧会名: シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクション「ゴールドベルクとバウハウス」
場所: 富山県美術館 展示室6
会期: 2019年10月10日(木)~2020年1月7日(火)
休館日:水曜日(祝日を除く)、祝日の翌日、10月29日(火)、年末年始(12月29日~1月2日)
※ただし、12月25日(水)は開館
入場料: 一般 : 300円(団体240円) 大学生以下、および70歳以上:無料
主催: 富山県美術館
住所: 〒930-0806 富山県富山市木場町3-20

※ なお、本展は「バウハウスの星座」のスタンプラリーの対象となっています。

画像: パウル・クレー《遥か北の町》 1926年 富山県美術館蔵
画像提供: 富山県美術館